2016/04/21

My Best ピンタイ

現在Capezioが販売しているクラシカルな
Back Seam(後ろの縫い目)入りの
ピンタイ3種を買ってきてもらいました。
この3種類は色味、タイツの生地の感じが
微妙に違うんです。
つい最近、弾丸NYツアーへ行った生徒さんが忙しい中、マンハッタンのCapezioで私の買い物をして来てくれました。
頼んだのはバレエのピンクタイツ♪
ピンタイなんか日本にだって売っています。
世界一良質なピンタイはChacott製のピンタイだと思っています。
なのにどーしてわざわざCapezioなのか?
それは私が好き好んで履いているピンタイがほぼ日本では売っていなクラシックタイプのピンタイだからです。
何がクラシック=古典的かというと、タイツの後ろ側にタテの縫い目(=Back Seam)が入っているんです。
今の縫製技術に進歩する以前は、タイツは足の後ろ側を縫い合わせて作っていたんですね。
つまり私が好き好んで履いているのは、縫製技術が進歩した現代に至ってわざわざ古風なスタイルのピンタイというわけです。




こんな感じで足の後ろ側に縫い目が入っています。
キチンと履かないとこのBack Seamがよれて
ダサい履き方になります。
自分の後ろ姿に気を遣って履かなきゃいけない、
というのも私がこのピンタイが好きな理由のひとつ。
(急いでいる時は単にメンドーなだけですが....)
この縫い目入りタイツは私が物心?ついて初めてNew York City Balletの公演を見た時にダンサーがみんなこのタイツを履いていて、以来ずっと履きたいと思っていたピンタイです。
しかーし、日本では売っていない。
たとえどこぞで手に入れたとしても、わざわざ縫い目の入ったピンタイなんて日本のお教室のは発表会はもちろん、バレエ団でも完全にNG。
誰もそんなの履いていないし、ゴールドひとりが縫い目入りで舞台に上がるなんて許されないし、ソリストだとしてもおそらく無理。
ずっと諦めていました。
でも、すっかりオバちゃんになった今はこのBack Seam入りピンタイを自由に履ける身になり、子供の頃に果たせなかった事を生きているうちにとばかりに実行しています。


昨日から海の向こうNYではNew York City BalletのSpring Seasonが開幕しました。
カンパニーの伝統なのでしょうか、NYCBのダンサー達のほとんどが
このBack Seam入りピンタイを舞台で履いています。中には履いていない人もいますが。
さすがアメリカ?その辺はコールドでもプリンシパルでも自由みたい。
ちなみに男性ダンサーのタイツもBack Seam入り。

このCapezioのBack Seam入りクラシカルタイプのピンタイ、検索してみるとごくわずかではありますが日本のバレエショップでも売っている所があります。
しかーし、値段を見て呆れます。
向こうで1足20ドルほどのモノがなんと7000円だったり、中には1万とかいうとんでもない値段をつけているお店も......しかもどこも在庫が1つだったりして.......怪し過ぎる。
なので、私は「何か買い物ありますか?」と声を掛けて下さった生徒さんに甘えました。
しかも、NYの稽古場の自分の会員カードを渡して更に割引に^^;

でも、やっぱり世界一耐久性に優れ肌触りのいいピンタイはChacott、シルビア、バレリーナといった日本のメーカーのものです。
バレエに限らず、日本のタイツ類の縫製技術、質の良さは本当に素晴らしいです。

一方、Capezioのタイツはゴワゴワしていて肌触りはいまいち、しかもウエストのゴムが固くてお肌のデリケートな人は痒くなります......
ましてやBack Seamはやがて縫い目から切れてきて穴が空く。。。。

それでも私はCapezioのBack Seam入りピンタイが好きです♪
NYの稽古場ではこのピンタイをレオタードの上から履いただけの姿で稽古をしても別にフツーなのですが、日本ではタイツの“変態履き”と見なされできません。。。。
Back Seamが入っているだけでも「エロい」と言われる始末.......
これをエロくなく美しく履きこなすためにはキチンと稽古をしてまずもって生身がきちんとしていないと。
なので、少しでもキレイに、頑張ります。

【今日のバレエ映像】向こうではごくフツーの“変態履き”とはコレです。