ダンサーはやめても人として進化は続くことを高らかに宣言しての 引退公演でした。 |
引退表明をしてから今年1年を世界各国でのファイナル公演に費やして、その最後の最後が日本の東京での今日の公演でした。
大晦日にオーチャードホールで行われる『ジルベスター・コンサート』のカウントダウンにギエムが十八番の『ボレロ』を踊ることが急きょ決まりましたが、主演公演は今日がラストの引退公演でした。
ロビーにあったギエムからの日本の観客へのメッセージ。 是非、この写真を拡大して読んでみてください。 ギエムがひとりの人間としてどんなに日本が好きだったかが分かります。 きっとこれからも大好きな天ぷら蕎麦を食べに プラっと来るんでしょうね。 |
もちろん、最後なのでギエムが踊るのであればどの作品も観たいのですが、なかでも私が見たかったのがマッツ・エック振付の『Bye』。
その辺の商店街にいそうな黄色いスカートにカーキ色のセーターを着た冴えないおばちゃんがセーターを脱ぎ、靴を脱いで堰を切ったように踊り出す.........
この作品が無性に好きです。
初めて観た時もジーンときたのですが、今日はこれが最後と思うと尚更。。。
私はバレエ時代よりもコンテンポラリーを踊るシルヴィ・ギエムの方がずっと好きです。
“100年に1人の逸材”と言われていますが、私にとっては世界一スゴイ踊るおばちゃん。
こんなことを言ったら熱狂的なギエムファンに怒られてしまうかもしれませんが、ギエムは身体美しいバレリーナというよりも、私には手足が長い踊るカマキリに見えます。
今日のファイナル、観られて幸せでした。
コンテ、踊りたい。
【今日のダンス映像】
もう二度と生では見られないギエムの『Bye』。まさにコレでバイバイでした。(ToT)
曲はベートーヴェンのピアノ・ソナタ第32番第2楽章。
今後はこの曲を聴いただけでじーーーんとしちゃいます。きっと。
【ほかにも色々】
今日のファイナル公演は他にもギエムと作品を作ってきたフォーサイス、アクラム・カーン、
ラッセル・マリファントの作品が上演されました。