2014/11/07

踊るマシュマロ

最近、身体の固い子供の生徒に「イメージの魔法」をかけています。

3歳でバレエを始めた子供は、4才になる頃には自分がまわりのみんなと比べて身体が固い.....という事に気が付きます。
そして、ストレッチが嫌いになって、でも「やりなさい!」と言われるもんだから、ウンウン言いながら必死に力を入れて頑張ります。
すると身体は更に硬くなってしまって、遂には気持ちまで強張ってしまう.......
それでは困るので、魔法をかけることにしたんです。

開脚をしている時は、お尻まわりや肩まわりから無駄な力を抜かせながら「ここには何が入っているんだっけ〜?」
ブリッジをしている時は肩甲骨を触りながら「ここには何が入っているんだっけ〜?」って。


答えは〈マシュマロ〉です。
マシュマロだったら小さな子供でも一度は手にして食べたことがあるはず。
あのモチモチした感じ。程よい弾力をイメージして欲しいんです。

子供の身体は恐ろしく素直です。
「マシュマロぉ〜」と叫びながら、小さな身体からは無駄な力がフッと抜けてスーッとストレッチが利いていきます。

鯛とチュッ♥
別に目出鯛ことがあったわけではありませんが、
今宵は鯛の刺身でした。

イメージができるようになることがバレエのスキルを身につける第一歩かな、と思います。
イメージする能力がなかったら、汗みどろになって稽古をした挙句に舞台で涼しいお顔をしてお姫様なんてやれませんからね。

このイメージの魔法、素直な子供だから効くのかも知れませんが、いい年したオトナであっても踊る自分に魔法がかけられないようではバレエは難しい。
電車の中で「私はお姫様」とかやると、単なる変人か迷惑な人になってしまいますが、稽古場ではそれをある意味、必死になってやらないとダメなのかもしれません。

どうぞ皆さんも〈マシュマロ〉から始めて〈お姫様〉を目指してください。


【今宵のダンス映像】
歌はちょっと何だけど、私はこんなバリシニコフが大好き。(約7分)
現在66歳のバリシニコフはNYにBaryshnikov Art Center=BACを設立、Artist Directerをしている重鎮です。