2012/04/16

上手な人達

「上手組」余裕のスマイル
舞台には「上手」と「下手」があります。
「じょうず」と「へた」ではありませんよ。
「かみて」と「しもて」。

客席から見て右側が「上手=かみて」。
そして、左側が「下手=しもて」。
〈上手から出て来て踊って、下手にはける〉なーんていう感じで使う舞台用語の基本中の基本です。




土曜日の発表会でも「上手組」と「下手組」がいました。
本番の時間が近くなって、楽屋を出て袖にスタンバイの時間になると、じゃあねと舞台裏の廊下で「上手組」と「下手組」に分かれます。
自分がどちらから出て踊るかによって、分かれるわけです。

私は「下手組」。
自分が踊る前に生徒さん達の曲の音出しをしたり、緞帳やら照明やらのタイミングのQ出し(インカムをつけた舞台監督さんに合図を出す事)をしなければいけない都合上、技術スタッフのいる「下手」。
幕が開く直前までスタッフさんと進行の最終確認をし、自分も踊るために気持ちとカラダの準備。
「下手」には、早替えをするダンサーもいて、着替えの衣装を並べてスタンバイ。
※「早替え」=次の踊りのために大急ぎで舞台袖で衣装替えをすること。
その他のダンサー達も出番ギリギリまでヘッドフォンで自分の踊る音を聞いたり、鏡で衣装や髪型のチェックをしたり。自然と舞台袖に緊張の空気が広がります。



「上手組」の白鳥たち

その一方、私のいない「上手組」がどうだったのかというと、びっくりするほど和やかだったようです。
(生徒さんが写真を見せてくれました)

出番待ちまでの間に暇を持て余したのか、みんなで笑顔の記念写真。
あれこれポーズを撮って思い出作りに余念がなかったようです。






白鳥の影絵遊び。キレイね。

恐らく私が近くにいないこともあって、「上手組」は本番前の舞台袖で、まさに白鳥のごとく羽根を伸ばしていたんですね〜。

「上手=かみて」の人達は、
本番前のリラックスが
「上手=じょうず」な人達。

本番を楽しむ天才です。見習おうと思います。