2011/12/18

『花伝書』

22101は私の学生証番号
最近では国内で出版されるバレエ関係の本も増え、海外の書籍はネットで簡単に検索、購入できるようになりました。

が、今も昔も、踊るにしても教えるにしても一番頼りになる“教本”は自分のカラダ(=生身のカラダ)だと思っています。
自分以外のカラダから学ぶ事もあります。

←こちらは私がバレエを踊ったり教えたりする上で、どのバレエ教本よりも一番役立っている一冊。
バレエの本ではありません。
世阿弥が書いた能楽の本『花伝書』。
(内容はほぼ『風姿花伝』)
大学の芸術学部の授業の教科書でした。
今でも時々ページをめくります。




能において「花」を悟るということ。


花を悟るということは、この道の奥義を究めること。
真実の藝の力から生まれ出る花は、咲かせることも散らせることも、自分の思いのままである。
「花」とは毎日勉強している間に段々分かって行くもの。
藝の種類を学び極める心がけが「花」を咲かせる「種」である。
花を知ろうと思うならば、まず種を知らなければならぬ。
「花」は心の工夫の問題、その花を咲かせるもとの種は、藝の実力。


「花」の工夫がない役者は、上手として世間には通ろうが、花は最後まではないに違いない。
この花の工夫を究めた上手は、たとえ能のわざは下がっても、花は残るだろう。
花さえ残れば、藝の魅力は一生涯あるものだ。
真の花(=真実の藝の力から生まれ出る花)が残っている年配の役者に対しては、どんなにすぐれた若い役者も勝つ事は出来ないものだ。


踊りの世界にもいます。「花」のある人。
若造なんぞ足元にも及ばない「真の花」をもった大先輩。

明日もぎゃんばろ。
今年も残す所、あと2週間!
ぴょぴょぴょーーーんと年を越しますわよ。